愛と自由を携えて生きる

新潟生まれの新潟育ち。工場勤務兼作家志望のアラフォー女子が、 “自分らしく生きる” 事を探究する様子を綴るリアルなライフログ

9mmのアルバム「Waltz on Life Line」を改めて聴いて感じた事

‟リリース当初以降は、あまり聴いていなかったアルバムを最近聴いて感じた事”

 

※注:全曲ではなく、ごく一部の楽曲の感想

 

Mad Pierrot

作詞・作曲をドラムのかみじょうちひろが手掛けているこちらの楽曲。(7曲目「Kaleidoscope」と11曲目の「火祭り」も、かみじょうの作詞・作曲)歌詞が人の心の中にある、醜くくもあり人間臭い一面を歌詞で表現している。特にかみじょうはこのアルバムにて、その部分を意識して表現している事が感じられる。

 

反逆のマーチ

2015年にリリースされた、4曲Aサイドのシングルの一曲目であるこの曲。私自身、この時期は精神的に非常に疲れていた。そんな時にこの曲を聴いて、何度となく心を立て直してきた。個人的には父が癌の闘病で入院~施設へ移動等、様々な変化があった年だった。

‟たとえば正義のヒーローじゃなくても 闘ってるんだろ おれたちは誰でも” 


この歌詞が出て来る度に、私は ‟そうだ!私も今まさに闘っている最中なんだ…” と思い直して、気持ちを奮い立たせながら仕事に行っていた記憶がある。

 

「ロンリーボーイ」

この曲を初めて聴いた時のイメージが ‟10代の青年が自身に襲い掛かる孤独や不安に立ち向かう” 様だった。なんだかちょっと、爽やかなイメージの楽曲だと言う印象を受けた。野郎が一人闘う系楽曲(←言い方www)として何度か出している、アルバム「BABEL」の収録曲の「Everyone is fighting on this stage of Lonely」の様な、マッチョでゴリゴリな世界観とは違っている。

 

「ダークホース」

作詞:菅原卓郎 作曲:中村和彦のこの曲。和彦お得意の疾走感のあるギターロックである。この曲は9mmにしては珍しく卓郎が ‟イェーッ!!” とシャウトしているのだ。曲名にホースと書いているだけに…

‟まっすぐにまっしぐらに突き進んで”‟負けられない理由があるんだろ” 等、虎視眈々と生き残る強かさを備えながら、勝負を意識した歌詞が多く出て来る。

 

「誰も知らない」

菅原卓郎が作詞・作曲のこの曲。人間と言う生き物の本質を、若干哲学的に綴った歌詞に何度となく唸ってしまう。私自身、癌の闘病の末に亡くなり父の通夜を終えた後、何故か脳内にこの曲が流れた。

その当時はこの曲の意味を深く知る精神的余裕はなかったが、今振り返ってみると ‟人間生きていれば、必ず分からない事が出て来る。別に分からないままでもいい、ただ動くしかない” と、言われている様な気がした。そんな深い気付きが出て来る楽曲だ。

 

「火祭り」

民族音楽的な匂いをはらんだサウンドと歌詞に、宴の狂乱、祭りの主役となる炎とそれに伴う感情の煽られる様を表現した楽曲。

舞台の背景描写に、さりげなく懐かしさや郷愁を感じさせるのは、きっとかみじょうが長野県出身だからだろうと言う解釈をしてしまう。

炎に対する畏れ・不安・騒めきを表出しつつも、それとは裏腹に心が躍っている様子も綴っている。繰り出すリズムもどっしりと土着的な安定感を呈している。

 

「迷宮のリビングデッド」

作詞・作曲 中村和彦の楽曲。最初に ‟斬り捨て御免” と言わんばかりの容赦のない歌詞の描写にハッとさせられた。サウンドはメタル要素がかなり強い印象を受ける。出口の見えない迷宮に彷徨い途方に暮れる様を描いている。

和彦作詞・作曲と言う事でスクリームも出て来る。人と言う生き物が心の拠り所にするところの、希望や光などの全てを失い、ただ立ち尽くすのみとなった主人公の絶望と、それに相反した ‟生” への ‟内なる渇望と衝動” を表現した楽曲である。

 

「太陽が欲しいだけ」

昨年の9mmの日での配信ライヴで披露した際にも感じた事だが、この曲は ‟晴らす意識” が、ガツっと立ったとっておきの晴れ曲と言った印象を感じた。

雨バンドと言われている9mmにとって、せめて気持ちだけでも晴れる様にとの思いが凝縮されたパワフルな楽曲である。

余談として、最近私はこの曲を聴きながら車で出掛けていた折に、感極まって涙した。車の運転中にも拘わらず、私の目に熱いものが込み上げて来たのだ。

丁度、私自身が精神的にまだ本調子ではなかった為かもしれない。そのせいか特にどの歌詞が心に響いたのかと問われると、‟歌詞そのもの、とにかく全部が響いた” としか言えなかった。

 

以上、今回は私の個人的主観ならびに、楽曲にまつわる思い出話も綴ったが、いかがだっただろうか?

まだ聴いた事がない曲があったら、聴いてみる事をおススメする。