“学生時代で一番充実していた時期の話”
中学二年に進級してから案の定、早々にイジメに遭った。
中学一年の頃の担任から “あなたが弱いから” という意味合いの言葉を言われたのは、母を通じてだった。
勿論、母もこの発言に憤りを感じていたうちの一人だ。
そんな背景もあって、初めは担任が変わっても然したる期待などしてなかった。
けれども、敢えてイジメの事実を伝えた。
その後は本気で一喝した。そこから過去のエピソードを語り出した。
担任はかつて、教え子をイジメによる自殺で亡くした経験があったのだ。
この話にクラス全員が涙したのだ。
その数日後、イジメた生徒の母親が自宅に謝罪の電話をしてきた。
こんな事は人生で初めてだ。
それからは楽しい学校生活を存分に満喫できた。
体育祭や合唱コンクールでも一致団結し、輝かしい成績を修めた。
特に合唱コンクールは、歌が大好きな私にとっては非常に思い入れのある学校行事だった。
人並み、いや…それ以上に中身の濃い時期を過ごす事が出来たのは、この担任のお陰である。
※次回に続く